無気力な日々が続いている人必見!それって「五月病」かも…!|原因&予防法解説

Beauty
新年度が始まり約1か月、何をするにもやる気が起きなかったり、風邪を引いているわけでもないのに調子が悪かったりすることはありませんか?

その症状、五月病かもしれません。

今回は、五月病の症状や原因、予防法についてあんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説いただきます。

「五月病」とは

カレンダー
出典:Unsplash

「五月病」は、医学的な正式な病名ではありませんが、新年度を迎え新しい環境になった新入生・新入社員などに、約1か月後の5月頃にあらわれやすい不調です。

医学的には、「適応障害」と診断されることもあります。

ここでは、五月病にみられる症状や五月病のメカニズムについて解説します。

症状

五月病の症状には、身体的なものと精神的なものの両方があります。

身体的な症状として、主に以下のような症状が挙げられます。

  • 疲れやすい
  • 頭痛やめまい、動悸がする
  • 眠れない
  • 食欲がない
  • 腹痛や下痢が起こる
精神的な症状としては、主に以下のような症状が挙げられます。

  • やる気が起きない
  • 何に対しても興味がわかない
  • イライラする
  • 不安になる
  • 焦燥感がある

他にも、食べ過ぎてしまったりお酒やたばこの量が増えたりなど、行動面での変化があらわれることもあります。

メカニズム

五月病は、自律神経のバランスが乱れることで起こると考えられます。

自律神経には交感神経と副交感神経があります。

朝起きて活動的な時間は交感神経が優位となり、夜の休息や就寝に向けて徐々に副交感神経が優位になっていくのが理想的な自律神経のリズムです。

しかし、ストレスなどの要因によって自律神経のバランスが崩れると、副交感神経の働きが弱くなったり、副交感神経が優位になるタイミングで交感神経が優位なままになったりすることで、さまざまな不調があらわれてしまうのです。

「五月病」の原因

エクスクラメーションマーク
出典:Photo-ac


ここでは、五月病の主な原因について解説します。

ストレス

五月病の主な原因はストレスが挙げられます。

新しい環境の人間関係がうまくいかずなじめていなかったり、初めての1人暮らしの生活に慣れなかったりすることがストレスにつながります。

開放感や喪失感

入社や入学など大きな目標を達成した開放感が、五月病の原因となることもあります。

目標を達成した一方で、次の目標が見つからず喪失感に陥ってしまうのです。

また、期待していた状況と現実のギャップがストレスとなり、自律神経のバランスを乱す原因になることもあります。

「五月病」の予防法3選

桜
出典:Pixabay

ここでは、五月病の予防法を3つ解説します。

セロトニンの分泌を促進

神経伝達物質である「セロトニン」の分泌を促進することが重要です。

セロトニンは幸せホルモンとも呼ばれ、脳の興奮を抑え、心身をリラックスさせる効果があるといわれています。

運動や起床時に日光を浴びる、タンパク質を多く含む大豆製品や乳製品を摂取することで、セロトニンの分泌を促すことができます。

生活リズムを整え、習慣化

しっかり睡眠をとり、生活リズムを整えることが重要です。

生活リズムを整え、質のいい睡眠をとることで疲労が回復し、自律神経も整います。

就寝時間を決める、起床後に日光を浴びる、就寝前にはスマホを触らないなどの生活リズムを習慣化させ、質のいい睡眠を目指しましょう。

自己肯定感を上げる

大きな目標を達成し、開放感や喪失感が五月病の原因と考えられる場合には、趣味や新たな目標に取り組むのもおすすめです。

何かに集中する時間を作り継続することで、新たな達成感や自己肯定感を得られるでしょう。

また、普段から自分のいいところを見つけて記録するのも、自己肯定感を上げる方法としておすすめです。

五月病には漢方薬もおすすめ

漢方薬
出典:Unsplash

生活習慣を整えたり運動したりした方がいいとわかっていても、忙しくてなかなか取り組めない人も多いでしょう。

そのような場合には、漢方薬の使用もおすすめです。

五月病は、自律神経の乱れやストレスが原因と考えられています。

五月病の対策には、
「イライラや神経のたかぶりを鎮める」
「血流をよくして自律神経を整える」
「気分の落ち込みを改善する」
などの働きのある漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。

<五月病の対策におすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

エネルギーの流れを整え血行をよくして栄養を補うことで、精神を安定させ改善する働きが期待される漢方薬です。
精神不安や神経症などの精神神経症状がある人に向いています。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

エネルギーの巡りを促し、からだにこもった熱を冷ますことで、ストレスを和らげて自律神経を整える働きが期待される漢方薬です。 不安、動悸、不眠、イライラなどの神経症などに悩む人に用いられます。 比較的体力がある人に向いています。


漢方薬は、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

自己判断せず、医師や薬剤師などの漢方薬のプロに相談して、体質に合った漢方薬を選んでもらいましょう。

生活習慣を整えて五月病を予防しよう

五月病を予防するためには、ストレスをためずないことが重要です。

質のいい睡眠と健康的な生活習慣で、ストレスを軽減し自律神経を整えることでさまざまな不調の予防につながります。

自分のいいところも探しながら、新しい環境で頑張っている自分を認めてあげてくださいね。

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
タイトルとURLをコピーしました