その症状『スマホ首』のせいかも!スマホ首を徹底解説【特徴&原因編】①

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「最近、首が痛い」

「偏頭痛で悩んでいる」

そんなつらい悩みの原因は、もしかしたらスマートフォンの使用にあるかもしれません。

近年、問題になっている「スマホ首」をご存知でしょうか?

からだ全体にも影響を及ぼしかねないスマホ首について、あんしん漢方薬剤師の山形 ゆかりさんに解説いただきます。

スマホ首とは

スマホを見る女性
出典:Pixabay

まずは、スマホ首の特徴、そして原因について見ていきましょう。

特徴

スマホ首は、スマートフォンやパソコンのデスクワークの影響であらわれるからだの症状です。

本来カーブしている首の骨の頚椎が、まっすぐに固定された状態になるため、「ストレートネック」とも呼ばれます。

首のこりや痛み、頭痛を始め、眼精疲労、腰痛、手先のしびれといった症状が出る場合もあり、適切な処置を行わずに放置すると、日常生活に支障をきたす場合があります。

原因

スマホ首の原因は、日常生活の姿勢が主な原因です。

スマートフォンやパソコンなどを操作する際に、頭を肩より前に突き出し、うつむいた姿勢を長時間続けることによって起こります。

成人の頭部の重量は約4~6kgです。

うつむく角度に比例して、首の骨にかかる負担も上がっていきます。

角度が0度の場合は首の骨の負担は約4~6kgですが、角度が15度だと約12kg、60度だと約27kgもの重量がかかるのです。

姿勢が悪いと首に大きな負荷がかかることでさまざまな不調を引き起こす原因となり、さらに姿勢が悪くなるという悪循環に陥ってしまいます。

セルフチェックしてみよう

チェックリスト
出典:Photo-ac

スマホ首のセルフチェックリストです。

以下の項目について、ご自身がいくつ当てはまっているか、確認してみてください。

□1日5時間以上スマートフォンやパソコンを使用する

□長時間うつむく姿勢が習慣になっている

□就寝前もスマートフォンをいじる

□首のこりや肩こりを感じる

□猫背である

□首のつまり感があり、上を向きづらい

□頭を上げると首に違和感がある

□目がよく疲れる

□ドライアイ

□睡眠不足

□からだの調子があまりよくない

3つ以上チェックが入っていれば、スマホ首の可能性があります。

また、壁に背を向け、かかと、臀部(でんぶ)、肩甲骨を順番につけて、後頭部が壁から離れている場合も、スマホ首の可能性があります。

激しい痛みをともなう場合や、上記以外の不調がある場合は、別の病気の可能性もあるため、まずは病院(整形外科など)を受診しましょう。

首の痛みや頭痛におすすめの漢方薬

漢方薬
出典:Photo-ac

病院で診断してもらい、比較的症状が軽度だった場合、セルフケアとして漢方薬もおすすめです。

漢方薬は、植物や鉱物といった自然由来の生薬でできています。

医薬品として効果が認められていて、西洋薬にくらべ副作用リスクが少ないともいわれています。

首の痛みや頭痛に対処する場合、鎮痛作用のある漢方薬に加え、「血流をよくして首や肩に栄養や酸素を届けるとともに、筋肉の疲労を解消する」「自律神経の乱れを整えて、ストレスが原因の症状を軽減する」といった働きを持つ漢方薬を選びましょう。

首の痛みや頭痛に用いる漢方薬をご紹介します。

<首の痛みや頭痛におすすめの漢方薬>

葛根湯(かっこんとう)

首から上部の熱を発散させ、急性の炎症を沈め、血流をよくすることで首や背中のこりをほぐします。
慢性頭痛にも適しています。

桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)

からだを温めることで、頭、背中、首から肩にかけての重だるい痛みやしびれを取り去ります。
関節痛、神経痛などにも用いられます。


漢方薬は体質との相性を重視しましょう。

漢方薬と体質の相性がよくないと、漢方薬は本来の効果を発揮できません。

漢方薬を使用する際は、まず医師や薬剤師に相談してください。

スマホ首にならないように、姿勢に気をつけよう

スマホ首は普段の姿勢が原因です。

首の痛みや頭痛だけでなく、腰痛や手先のしびれの原因になることもあります。

普段スマートフォンを使用する際、うつむいている方は要注意です。

さて、次回は「スマホ首(ツボ)②」です。

ツボ押しでスマホ首をケアする方法をお届けします。

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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