住まい選びは、そこで暮らす毎日の快適さを左右するもの。物件を見に行ったときに、美容家目線で見逃すべきではないポイントもあります。時短美容家でありながら、宅地建物取引士を含む不動産資格を持つ並木まきが、美容面への影響を考慮するならば「住まないほうがいい部屋」の特徴を解説します。
水圧が強すぎる
気になっている部屋を住む前に見に行く“内見”をしに行ったときに、バスルームの様子はチェックしても、実際に水を出して確認する機会は少ないですよね。でも、住んでみてから予想外に「しまった!」と思う女性が多いポイントの1つが、水圧の強さなんです。
水圧はシャワーの水量にも影響するので、美容面にも深い関係があります。水圧が強すぎれば、シャワーを浴びたり体を洗ったりするたびに、強すぎる水圧によって肌に余計な刺激を与えてしまう恐れが……。
もしも住んだあとに水圧が強すぎると感じた場合は、シャワーヘッドだけ交換したり、蛇口に水圧を調整するグッズを装着すると改善が図れます。費用はかかりますが、美容への影響を考えるなら対策をしたほうが安心でしょう。
余談ですが、反対に水圧が弱すぎると、美容面ではさほどの影響がなくても、シャワータイムが長くなる原因にもなるので、可能な限り物件の内見時に水圧もチェックできるのがベストですね。
メイクをする時間に太陽光が入らない
普段メイクをする時間帯には、個人差がありますよね。普段の生活でいつも身支度をするメインの時間帯に、太陽光がまったく入らない部屋も、美容家目線では選ぶべきではない物件です。
メイクをする空間に自然光が入らない場合には、仮に電気をつけていたとしても、太陽光による見え方とは異なるために、不自然な仕上がりや予想外の濃淡が生じやすいでしょう。部屋でメイクを完成させたときには完璧だと思っても、いざ外に出てみたら何かがおかしい…となるなら、太陽光が入らない空間でメイクしていることが原因であることも考えられます。
朝の時間帯にメイクをする人なら、朝日がそれなりに入る部屋、夕方にメイクをする人なら西日が入る部屋を選んだほうが、太陽光による明るさが確保できるため、自然なメイクに仕上がりやすくなるでしょう。ただし、西日に関しては、強すぎると眩しすぎることも多いため、どの程度の日差しになるのかよく確認したほうが安心です。
また、もしも現在暮らしている家に太陽光が入りにくいようであれば、メイク用のライトをセットすると改善が図れますよ。
湿度が下がりすぎる
極端に湿度が下がりすぎる部屋は、美容面での影響もさることながら、健康面への悪影響も心配です。こちらも物件を内見するときには盲点になりやすい点だと言えます。
湿度が低い部屋は乾燥や肌のかゆみなど、カサつき系の悩みを引き起こしやすくなるのが最大の懸念事項。季節によっても湿度の下がり方は異なるため、冬場の内見時なら湿度計を持参するほか、もし入居前に確認できるならば年間を通した湿度の状況を確認しておきましょう。
「湿度が低ければ、加湿器をつければ大丈夫でしょ」と軽く考えがちな面もありますが、毎日ずっと加湿器をつけ続けるコストと手間がかかります。また、実際に加湿器をつけても、期待したほど湿度が上がらない部屋も少なくありません。
反対に、湿度が上がりすぎる部屋も要注意です。湿度が高すぎる部屋は梅雨の時期にはカビが生えやすくなりますし、美容健康面へ悪影響を及ぼしかねません。
湿度が極端に上がったり下がったりする部屋はマンションにたまに見られます。極端に湿度の高低がある賃貸物件の場合には、過去の入居者がクレームを出している可能性も。物件を決める前に、過去にそういったクレームや相談が入っていないかを確認するのも1つの方法です。
住まいの環境は、実際に住んでみないとわからない部分も少なくないですよね。内見の際に、すべてを把握するのは現実的には難しいのも確かです。今回ご紹介したNGポイントは、美容への影響を意識するならば避けておくに越したことはありません。お部屋探しの際に参考にしてみてください。
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文/並木まき