【薬剤師監修】話題の「ファスティングダイエット」効果&方法徹底解説②

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前回の「話題の『ファスティングダイエット』効果&方法徹底解説①【薬剤師監修】」に引き続き、今回もファスティングダイエットを解説します。

実践編として、準備期間、ファスティング期間、回復期間の3つについて、それぞれすべきことのポイント注意しなければいけない点をご紹介します。

【薬剤師監修】話題の「ファスティングダイエット」効果&方法徹底解説①

「ファスティングダイエット」とは

メジャー
出典:Photo-ac

ファスティングダイエットとは、短時間の断食を行うことで、デトックス効果、腸内環境改善効果、美肌効果などさまざまなメリットを期待できる画期的なダイエット方法です。

具体的には、1日の食事を8時間以内に済ませ、残りの16時間は何も口にしないという方法をとります。

きつい食事制限がなく、限度はありますが基本的には何を食べてもいい点が今までのダイエット方法と異なります。

効果的な「ファスティングダイエット」のやり方

水
出典:Unsplash

ここからは、ファスティングダイエットを3つの期間に分けて詳しく解説します。

準備期間

ファスティングダイエットを行うためには、いきなり断食せずに、まずは準備期間を設けることが必要です。

基本的には玄米菜食を行いましょう。

この際に、参考になるのが「まごわやさしい」という指標です。

以下の食材を中心にしてください。

ま:豆類
ご:ゴマ類
わ:ワカメなどの海藻類
や:野菜
さ:魚
し:椎茸などのキノコ類
い:イモ類

逆に、避けるべきなのが高タンパクや高脂肪、高糖質の食事です。

また、カフェインやアルコールも控えましょう。

糖質を控えることで、脂質からエネルギーを作り出す割合が増えていきます。

ファスティング期間

ファスティング期間に入ったら、1日16時間は固形物を控え、断食を行います。

ただし、水分の摂取不足には注意しましょう。

食事から摂る水分がなくなるので、1日2リットルを目安に水分をきちんと摂取するのがポイントです。

水分は、水、白湯、ノンカフェインのお茶などがおすすめで、炭酸水、ジュース、牛乳などは避けましょう。

栄養ドリンクも禁物です。

市販のファスティング用の発酵ドリンクを摂取する際は、4~6倍に希釈して、1日かけて摂取しましょう。

また、断食中は冷えを感じやすくなり、冷えは体調不良の原因にもなるので、なるべく温かい格好で過ごしましょう。

回復期間

16時間の断食期間が終わったら、いきなり元の食事に戻さずに、回復食を摂取しましょう。

回復食とは、からだへの負担を抑えつつ、普段の食事に戻すためのステップです。

まずは重湯から始め、おかゆ、野菜といった流動食などを中心にしてください。

動物性食品や油もの、白米、パン、パスタなどの白い炭水化物、食品添加物が多いものなどは控えましょう。

ファスティングダイエットは、回復期間がもっとも重要といわれています。

焦らずにゆっくりと行うことが肝心です。

ダイエットには漢方薬の併用もおすすめ

漢方薬
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ファスティングダイエットは自由に食事を摂れる8時間と、断食を行う16時間を組み合わせた画期的なダイエット方法です。

しかし、暴飲暴食をしやすい面や、人によっては倦怠感や頭痛、吐き気などをともなうこともあります。

そんな場合には、漢方薬もおすすめです。

ダイエットには「脂肪の吸収を抑え、燃焼を促す」「基礎代謝をアップする」「自律神経を整え、ストレスによる過食を防ぐ」といった漢方薬を選びます。

ダイエットにおすすめの漢方薬をご紹介します。

<ダイエットにおすすめの漢方薬>

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)

おなかがぽっこり出て、便秘気味の人におすすめです。
からだの余分な熱をとり除き、血流や水分代謝を促し、脂質代謝機能を改善します。
ため込んでいる脂肪を減らすのにも適しています。

大柴胡湯(だいさいことう)

ストレス太りの人に適している漢方薬です。
生命エネルギーの「気(き)」の巡りを促し、自律神経の乱れによる過食を整えたり、脂質代謝を改善したりします。


漢方薬は、体質との相性を重要視します。

医師や薬剤師などの漢方薬のプロにおまかせして、ご自身の体質に合っている漢方薬を選んでもらいましょう。

ファスティングダイエットは準備と回復食が大事

ファスティングダイエットは、始める前に準備期間を、終わったあとに回復期間を設けることが重要です。

とくに、回復期間はダイエットの効果自体にも影響します。

徐々に普段の食事に戻し、からだに負担をかけないように注意しましょう。

<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)

薬剤師・元漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。
現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いからオンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
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