雑誌やインターネット、SNSなどを見てスキンケアやメイクの方法を覚えた人も多いはず。しかし、普段良かれと思ってやっているスキンケアやメイクが、かえって肌を汚く見えてしまう原因になっていることもあるかもしれません。今回はエステティシャンの筆者が、スキンケアやメイクの際に「やってはいけないNG習慣」についてお伝えします。
「しっかり洗う」は、「こする」とは違う!
クレンジングや洗顔で顔を洗うときや、化粧水をつける際、スキンケアクリームやベースメイクを肌に塗るときなど、肌が動くほど強くこすったり、摩擦をかけすぎていませんか?
肌を強くこすったり摩擦をかけると、肌の乾燥、ザラつきやゴワつき、毛穴の開きなどを招く原因になります。また、摩擦をかける期間が長くなるほど、肌の赤み、黒ずみ、くすみ、シミなどにつながる恐れも…。
「しっかりと洗う」「きれいにふき取る」「しっかりとスキンケアを導入する」などの表現がありますが、決して強くこすったり摩擦をかけることではありません。クレンジングや洗顔時はすべらせるように洗う、洗い残しのないようにする、コットンやクリーム類を使う時は肌を優しくなでる程度にすると良いでしょう
起床後すぐの顔も、汚れでいっぱい…
顔には汗・皮脂・メイク・外気汚れなど、たくさんの汚れが付着しています。疲れたから、面倒くさいからと言って、メイクを落とさずに寝たり、起床時に洗顔料を使って洗わないなんてことはありませんか?
メイクを落とさずにそのまま寝るのは、汚れた雑巾を顔に乗せているようなもの。肌荒れやニキビの原因となるだけでなく、毛穴に皮脂や汚れがつまって黒ずみを招いたり、肌代謝の乱れにつながる場合も。
起床後は、就寝前に塗ったスキンケアの他にも、就寝中に排出される汗・皮脂・空気中のほこりなどが肌に付着しているため、洗顔料で落としましょう。就寝前は汗・皮脂・メイク・外気汚れなどが付着しているので、クレンジングでメイクを落とし、洗顔料で落ちきれていない皮脂・外気汚れなどを落とすようにしてください。
一回でまとめずに、少量をこまめに繰り返す
大半の方は洗顔後やお風呂上がりにスキンケアをすることが多いのではないでしょうか。ただし、少量をパパッと肌表面にしかつけていないという場合はNG。
スキンケアの量が少なすぎたり、とりあえず適当につけているだけの塗り方だと、肌のうるおいや保湿力が不足してしまいます。その結果、乾燥・毛穴の開き・肌荒れなどを招くことも。
スキンケアは一回でまとめてつけるのではなく、少量を数回繰り返してたっぷり補うことを意識しましょう。陶器を扱うように、優しくていねいになじませるのがポイントです。肌にうるおいが浸透すると、乾燥を防ぐだけでなく、肌の代謝が整いやすくなり、肌のコンディションも安定しやすくなりますよ。
ベースメイクのベタ塗りに注意
下地やファンデーションを顔全体にべったりと塗っている人はいませんか? 化粧下地は色味や目指す質感などによってさまざまなタイプがありますが、薄くつけて肌になじませるのが基本です。
ファンデーションはたっぷり・べったりつけすぎてしまうと厚塗りっぽく見えたり、余計に肌が汚く見えたり、立体感のないのっぺりした印象に見えがち。顔の形は立体なので、正面から見たときの奥行きを意識し、顔の中心が濃く、外側が薄くなるように量や塗り方を調節しましょう。自然な仕上がりにするために、スポンジやブラシを活用するのがおすすめです。
いかがだったでしょうか。「肌をきれいにしたい」「メイクできれいに見せたい」という気持ちから良かれと思ってしていたスキンケアやメイクが、かえって肌を汚く見せてしまう場合もあります。ぜひ、これを機に見直してみてくださいね。
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筆者情報
寒川あゆみ
大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty
文/寒川あゆみ