食べ過ぎNGなメニューも… 管理栄養士が「朝に必ず食べるもの、食べないもの」 – 文/管理栄養士・寺内麻美 | anan Beauty+

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健康のために朝食を食べることは大切ですが、「何を食べるか」は意識できていますか? 朝食に何を選び、何を避けるかは、その日の体調や集中力にも影響します。今回は、管理栄養士の筆者が朝必ず取り入れている食品と、逆に避けている食品について、理由とともに紹介します。

朝に必ず食べるもの

朝から主食・主菜・副菜のそろった食事を摂れるのは理想的ですが、そうはいかない日もありますよね。ここでは筆者がなるべく朝食で摂るように意識している食品や、その理由をお伝えします。

たんぱく質を含む食品

たんぱく質は、筋肉・臓器・皮膚・毛髪など体の組織を構成する重要な成分です(※1)。食事を摂るとその一部が体熱となって消費されることから、夜寝ている間に下がった体温を上げるためにも、朝食でたんぱく質を補給することが大切と言えます(※2)。

筆者は納豆・ゆで卵・豆腐など手軽に摂りやすい食材からたんぱく質を補給することが多いですが、ほかにもヨーグルト・魚・肉など食べやすい食材を取り入れるとよいでしょう。

適度な炭水化物

炭水化物は脳のエネルギー源となるブドウ糖のもとになります。勉強や仕事の集中力アップのためにも、大切な栄養素のひとつです(※3)。

筆者は白米や雑穀米、またはオートミールなどで炭水化物を摂ることが多いです。ごはんや全粒粉パンなどはゆっくりと消化・吸収されやすく、血糖値が維持されやすいため、朝食メニューにぜひ取り入れてみてください。

食物繊維を含む食材

野菜・海藻・きのこ・果物などに多く含まれている食物繊維には、腸内環境を整える働きがあり、便秘予防・改善効果があるとされます(※4)。また、血糖値の急上昇を抑え、満腹感を持続させやすい効果も期待できます。そのため、朝食に食物繊維を摂れると、次の食事までに急な空腹感を感じにくくなる効果が期待できますよ。

筆者の場合は、野菜やきのこの入った味噌汁や、雑穀米などから食物繊維を摂るようにしています。また、調理が要らないようにミニトマトやカット野菜、インスタント味噌汁などを活用することもあります。

ただし、食物繊維を摂りすぎるとお腹の調子が悪くなる場合もありますので、ご自身に合った量や食材を見つけてみてください。

朝食に避けているもの

朝食は基本的に少しでも何か摂るように心がけていますが、中には朝食に食べるのは控えている食品もあります。ここでは朝食で避けている食品について解説します。

糖分が多い食品

お菓子・菓子パン・甘いシリアル・ジュースなどの甘いものは手軽にエネルギー補給ができますが、筆者は朝食にはなるべく摂らないようにしています。

朝は夕食から時間が空き、空腹時間が長く続くこともあって、急に甘いものを食べると血糖値の急上昇を引き起こす要因になるとされるためです。また、血糖値の急上昇は糖尿病のリスクを上げたり、血糖値を下げようとして空腹感を招き過食の原因になったりと、健康に悪影響をおよぼす可能性があるとされます。

たまに摂るならいいのですが、習慣的に朝食として甘いものを食べるのは控えたほうがよいでしょう。

脂肪の多い食品

脂身の多い肉や揚げ物などの脂肪分が多い食品は、消化に時間がかかり胃に負担をかけるため、朝食ではあまり摂らないようにしています。

菓子パンのなかでもデニッシュやクロワッサンなどは脂肪分が多いため、たまのおやつにする食べ方がおすすめです。洋食でよく使われるバター・ベーコン・マヨネーズなども使う場合は少量にするとよいでしょう。

カフェインの過剰摂取

朝にブラックコーヒーを飲むこともありますが、摂りすぎると睡眠の質や疲労感に影響する可能性があるため、飲みすぎないように気を付けています。

また、エナジードリンクにはカフェインのほかに糖分も含まれているため、飲んだ直後は元気が出たように感じることもあるでしょう。しかし、血糖値が急上昇しやすいため、毎日のように飲むのは控えることをおすすめします。

朝食は何を食べるかを意識しましょう

今回は管理栄養士の筆者が朝食で必ず摂っている食品や、なるべく摂らない食品をご紹介しました。朝は忙しいため、筆者はなるべく調理が要らない、または簡単な食事で済ませることが多いです。毎日朝から栄養バランスよく食事を摂ることは大変だと思います。なるべく摂りたい食品・避けたい食品を参考にして、朝食を食べる習慣がない人は1品だけでも取り入れてみることから始めてみてください。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット たんぱく質
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 食事誘発性熱産生/DIT
※3 農林水産省.朝ごはんを食べないと?
※4 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
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筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

文/管理栄養士・寺内麻美

https://plus.ananweb.jp/wellness/innercare/109381/

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