【専門家監修】肌は老化する!肌老化のメカニズムと対策徹底解説

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年齢を重ねるとあらわれてくる、目元の小じわ、増えるしみ、口元のたるみ……。

老化は避けられませんが、それでもできるだけ若々しく、健やかな肌を保ちたいですよね。

そこで、この記事では、肌老化のメカニズムと対策について皮膚科医の鶴町宗大先生とあんしん漢方薬剤師の木村英子さんに徹底解説していただきます。

肌老化とは

枯れた花
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ファンデーションが小じわにたまるようになった……疲れていないのに、顔が疲れているように見える……30歳を過ぎたころから、このような肌の老化を感じ始める人も多いのではないでしょうか。

肌老化の主な原因のひとつは「ターンオーバーの乱れ」です。

ターンオーバーとは、皮膚の一番外側の表皮が新しい細胞に生まれ変わるサイクルのこと。

このサイクルが乱れると、肌の再生サイクルが遅くなり、肌のツヤが失われ、くすみや肌荒れ、乾燥といった肌の老化が起こるのです。

肌老化ででる症状

日差しを浴びる女性
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肌老化の主な症状は、しわ、しみ、たるみなど。

では、何が原因となって、これらの症状が肌にあらわれるのでしょうか。

しわ

しわは、皮膚を構成する「表皮」と「真皮」の層が、年齢とともに変形することであらわれます。

表皮に発生するのが「小じわ」、真皮に発生するのが「深いしわ」です。

小じわの主な原因は乾燥。

乾燥が続いて肌がダメージを受けても、通常であれば表皮のターンオーバーで改善しますが、慢性的に乾燥が続くと、小じわができてしまいます。

また、深いしわは、加齢によって真皮のコラーゲンやエラスチンが減少することであらわれます。

しみ

しみの主な原因は紫外線です。

紫外線を浴びた肌では、表皮内のメラノサイトという細胞がメラニンという色素を生成し、日焼けによるダメージから細胞を守っています。

肌のターンオーバーが正常であれば、このメラニンは役割を終えたあと、肌の外に押しだされてはがれおちますが、ターンオーバーが乱れるとメラニンが肌に沈着し、しみとなります。

さらに、たばこやストレス、不規則な生活は、老化を促進させる原因のひとつである活性酸素を増やし、しみの原因となるメラニン過剰産生や排出の遅れを引き起こします。

たるみ

肌のたるみは、肌の弾力が低下することによってあらわれます。

主に関係してくるのは肌の真皮。

真皮を構成するコラーゲンやエラスチンなどの線維が、加齢とともに減少し、真皮が薄くなることで肌の弾力が失われ、たるみとなってあらわれるのです。

また、糖化といって、食事などから摂取した余分な糖質が体内のたんぱく質などと結びついて細胞を劣化させることも、コラーゲンの質を低下させ、たるみの原因となります。

肌老化に今からできる3つの対策

スキンケア用品
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肌老化は誰にでも起こるものですが、適切な対策をとることで、年齢を感じさせない若々しい印象を目指すことができます。

ここでは、今からできる3つの対策をご紹介します。

紫外線

紫外線対策は1年中欠かせません。

紫外線は晴れた日だけでなく、曇りや雨の日、秋冬でも降り注いでおり、しみだけでなく、しわ、たるみなどさまざまな肌老化の原因にもなります。

日焼け止めは365日、家にいる日も塗るようにしましょう。

日焼け止めを使用するだけでなく、帽子やサングラス、日傘などのアイテムを併用するのもいい方法です。


日焼けで肌が皮むけして痛い!対処法&対策解説【皮膚科医監修】

生活習慣

肌老化に対抗するには、生活習慣の見直しも大切です。

ポイントとなるのは、食生活の改善と睡眠の質の向上。

まずは食生活の改善です。

肌老化につながるのは体内の活性酸素と、細胞の糖化。

活性酸素の増加を防ぐためには、緑黄色野菜など、抗酸化作用のある食品を積極的に摂りましょう。

また細胞の糖化を防ぐためには、お菓子や甘い飲み物の過剰摂取を控え、おやつをドライフルーツなどに置き換えて、糖分を抑えましょう。

次に大切なのが睡眠の質の向上です。

肌のターンオーバーを促す成長ホルモンは、眠っている間に分泌されます。

寝る直前までスマホを見るなどの生活習慣はあらため、ストレッチなどの軽めの運動をしてから寝ることがおすすめです。

スキンケア

肌老化を予防するためのスキンケアの基本は「洗う・補う・守る」です。

洗顔は、肌に負担をかけないように、ぬるめのお湯を使って優しく行いましょう。

肌の潤いを補うために、化粧水、美容液、クリームをたっぷり使い、丁寧に保湿することで、肌の潤いを保ち、ターンオーバーの周期を整えることができます。

さらに、紫外線から肌を守るために、日焼け止めの使用と美白ケアは季節を問わず欠かさず行うようにしましょう。

肌のケアには漢方薬もおすすめ

生薬
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大切な肌を守るためには、漢方薬の使用もおすすめです。

<肌の老化対策におすすめの漢方薬>

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

血行をよくして血の滞りを取り去り、肌に栄養素をおくり、ニキビやしみ、肌荒れなどの肌トラブルを改善します。

当帰飲子(とうきいし)

血(栄養と潤い)を補い、皮膚をはじめ全身に栄養を行き渡らせ、血行を促進すると同時に水分代謝を整えることで、乾燥肌タイプの肌トラブルやかゆみに効果をあらわします。


漢方薬を選ぶときには、その人の状態や体質に合っていることが重要です。

服用する前に、漢方薬に詳しい医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。

忙しくて時間がとれないという人は、「あんしん漢方」というオンラインの漢方薬の個別相談サービスを使ってみるのはいかがでしょうか。

「あんしん漢方」では、漢方に詳しい薬剤師がAIを活用し、一人ひとりに効く漢方薬を見極めて、自宅に郵送してくれますよ。

肌老化を防ぐのは日々の積み重ね

肌老化を防ぐためには肌老化のメカニズムを知り、正しいケアを継続していくことが大切です。

紫外線対策は1年中行いましょう。

また、抗酸化作用のある食品を摂取したり、糖分の摂取を控えたりするなど、生活習慣を改善しましょう。

スキンケアは「洗う・補う・守る」を基本に、丁寧に行うことが大切です。

肌を守るためには、漢方薬を服用するのもおすすめですよ。

<この記事の監修者>

鶴町宗大
鶴町 宗大
医療法人 鶴町会 理事
つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック副院長

皮膚科専門医/医学博士。獨協医科大学医学部卒業後、順天堂大学浦安病院 皮膚科教室にて研鑽を積み皮膚科専門医を取得。
現在、つくば・土浦鶴町皮膚科クリニックの副院長として、皮膚科・美容皮膚科を通じて、健康で美しい肌の実現を目指して、肌の悩みをトータルにサポートできるよう診療を行っている。
Instagram:鶴町宗大つくば・土浦鶴町皮膚科クリニック


木村 英子
あんしん漢方薬剤師

北里大学薬学部・東京大学大学院医学系研究科卒。臨床検査技師。
厚生労働省検疫所・病院にて公衆衛生・感染症現場を経て、インドアーユルヴェーダの権威ミーナクシ・アフジャ博士に師事。
対症療法ではなく体質を根本改善することの重要さを痛感し、西洋医学をベースに東洋医学からのアプローチを取り入れ、アロマやハーブを活用した情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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