暑くて何もする気にならないときには、メイクも億劫に感じるもの。そんなときこそ時短メイクが大活躍なのですが、40歳以上の世代が気をつけたい時短術もあるのです…! 今回は時短美容家の並木まきが、40歳以上が残念な仕上がりを招きやすい「時短メイクの落とし穴」をお話します。
NG1:保湿感の強いオールインワンコスメ一択
暑い日には、スキンケアも手早く済ませて省エネモードといきたいところ。ですが、エアコンによる乾燥に気を取られすぎて保湿感の強いオールインワンコスメでスキンケアを終わらせると、予想外のメイク崩れの原因にもなりかねません。
確かにオールインワンコスメはひとつだけでスキンケアが完了するので、便利な時短アイテム。ただ、ヌルヌル感が残るほど保湿感があると、上から下地やファンデーションを重ねたときに密着感が悪くなり、崩れやすくなってしまいます。
保湿感の強いオールインワンコスメを使うなら、ヌルつきが完全に消えてからメイクをするか、よりさっぱりとした仕上がりのオールインワンコスメに変えたほうが安心です。
NG2:暑苦しいからと下地を使わない
暑い日には重ね塗りのベースメイクですら、暑苦しく感じがち。でもそこで「時短になるし一石二鳥」とばかりに、下地を使わずにファンデーションを直塗りしてしまうと、メイク崩れが起きやすくなる可能性があります。特に40歳以上の場合は、年齢とともに肌状態は若い頃と比べて不安定になりやすいので要注意。下地を使わないことによってファンデーションが浮いてしまい、時間とともに崩れた箇所が目立ちやすくなりやすいのです。
むしろ夏はファンデーションの密着度が汗などによって下がりやすいため、仮に下地不要のファンデーションだったとしても、大人の肌には下地を合わせたほうが美しい仕上がりをキープしやすい場合も。使っているファンデーションと自分の肌との相性をよく見極めましょう。
NG3:強弱のないアイシャドウ単色塗り
アイシャドウの単色塗りは、アイメイクを時短する典型術のひとつ。でも、強弱をつけずにベタ塗りで終えてしまうと、のぺっとして見えやすいので気をつけたいところです。
年齢を重ねると目もとのインパクトが弱まりやすいことから、メリハリのない単調な単色塗りは、目まわりの印象をぼやけさせてしまいます。単色塗りをするときにも、目の際は濃く、外側に向けてグラデーションをつくるなどして強弱を意識しましょう。
NG4:マスカラの一度塗り
最近のマスカラは、一度塗りでも十分に美しいまつ毛に仕上がるものも多いです。ただ、暑い時期には一度塗りだけだと、時間の経過とともに少しずつマスカラが落ちてしまうことも。自分で思うよりも早く、目ヂカラがダウンしてしまっているかもしれません。
メイクをした直後には美しくても、高温多湿な環境下での汗や動作によって少しずつ崩れてしまうのは、多少は仕方のないこと。だからこそ落ちたときの見た目を考慮して、マスカラを一度塗りではなく二度塗り以上で仕込んでおくと、多少落ちたとしても目ヂカラをキープしやすくなるでしょう。
NG5:無造作すぎるリップ
歳を重ねると唇の輪郭もどことなくぼやけて見えやすく、無造作すぎるリップメイクが落ち始めたときには、本人の予想を超えるドロドロ感が醸されがちです。
輪郭をとらない口紅の塗り方は時短術ではありますが、落ちたときのことを考えると、せめて広角だけでも輪郭を意識しておきたいところ。40歳を過ぎるとだんだんと広角が下がってくる人も多いので、ほんの少し広角が上向きになるよう、あらかじめリップライナーで補正をしてから口紅を塗るといいですよ。
時短メイクと手抜きメイクは、似て非なるもの。夏は湿度や気温の影響でメイク崩れがおきやすいので、夏の朝にはランチタイム以降も残念顔をつくらない仕込みを意識していきましょう!
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文/並木まき