【薬剤師監修】甘いものが過剰に食べたい!それ、栄養素が不足しているかも!?

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「甘いものが無性に食べたい……」

「毎日甘いものが食べたくて、食べてしまっているけど、どうしてだろう?」

そのような経験がある方もいるのではないでしょうか?

今回は、甘いものが過剰に食べたくなる原因をあんしん漢方薬剤師の秋吉佑美さんに解説いただきます。

甘いものが食べたいときに起きていること

ストレス
出典:Pixabay

食後や3時のおやつなど、甘いものが食べたくなるときがありますよね。

そのようなとき、私たちのからだでは何が起きているのでしょう?

エネルギーを作る三大栄養素の不足

まず、私たちが生活するうえで必要な三大栄養素の不足が考えられます。

三大栄養素とは、「炭水化物、タンパク質、脂質」です。

とくに炭水化物は、からだの主要なエネルギー源となり、脳や筋肉は炭水化物から得られるエネルギーを主に必要とします。

その炭水化物が分解されると、糖になります。

糖が不足することにより、糖分を摂取したくなるのです。

そして、タンパク質は筋肉や臓器、皮膚やホルモンを作ることに関わります。

また、脂質はからだのエネルギー源として使用されるだけでなく、細胞膜の構成成分としても大切な役割を果たしており、脂溶性ビタミンである、ビタミンA、D、K、Eの吸収を助けてくれます。

これらのバランスが崩れることにより、糖分を過剰に摂りたくなると考えられているのです。

セロトニンの不足

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれる成分です。

セロトニンは、脳内の神経伝達物質のひとつで、気分の調整や睡眠、食欲、消化などの多くの生理的な機能に関与します。

そのため、セロトニンが不足することにより、甘いものへの欲求が高まることが考えられます。

ストレスの蓄積

ストレスが溜まると、気分が落ち込んだり、イライラが募ったりすることがありますよね。

それらの症状を解消するために、甘いものを食べたくなる欲求があらわれます。

そのため、なるべくストレスをためないようにすることが大切です。

ホルモンバランスの変化

ストレスホルモンと呼ばれる「コルチゾール」の増加や、女性であれば、月経周期に伴う「女性ホルモンの変化」により、甘いものを摂取する傾向が多くみられます。

甘いものが食べたいときへの対策3選

ランニングする女性
出典:Pixabay

甘いものを食べることは悪いことではありませんが、毎日食べると「体重増加」や「生活習慣病」につながる恐れも。

そのため、選び方やライフスタイルが大切になります。

それでは、甘いものが食べたいときにはどのように対処したらいいのでしょうか?

ヘルシーなものを選ぶ

お菓子を選ぶときには、カロリーが低いヘルシーなものを選ぶといいでしょう。

カロリーが低いお菓子を選ぶことにより、1日の総摂取カロリーを抑えることができ、からだにも負担がかかりにくくなります。

ただし、カロリー0と書かれていても、添加物が多く含まれるものもあるため、きちんと裏面を見ることをおすすめします。

また、食物繊維を多く含むお菓子を選ぶと、腸内環境改善、便秘改善にもつながるので、一石二鳥です。

ストレスをためないようにする

ストレスが溜まると、セロトニンが減り、コルチゾールが増え、間食や糖分を多く摂る傾向が見られます。

そのため、軽めの運動をする、お風呂に浸かってからだを温めて自律神経を整えるなど、ストレスをためないようにしましょう。

一日三食のバランスを見直す

食生活が乱れると、必要な糖分が不足し、甘いものへの欲求が生まれます。

そのため、一日三食、「炭水化物、タンパク質、脂質」をバランスよく摂ることを意識してみましょう。

食欲のコントロールには漢方薬もおすすめ

生薬
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実は、食欲をコントロールするには、「漢方薬」も効果的だということをご存知でしょうか?

あくまでも、毎日の食生活のバランスが基本ですが、ご自身の体質別に漢方をとり入れることにより、食欲をコントロールすることが期待できます。

<食欲のコントロールにおすすめの漢方薬>

加味逍遙散(かみしょうようさん)

疲れやすく、精神不安や不眠、更年期障害などのある方におすすめです。
自律神経に働きかけてイライラや不安を抑える効果が期待できます。

柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)

比較的体力があり、動悸やイライラなどがある方におすすめです。
心を落ち着かせ、イライラを抑える働きも期待できます。

大柴胡湯(だいさいことう)

比較的体力があり、便秘がちで胸のつかえ感があり、ストレスで過食してしまう方におすすめです。
自律神経のバランスを整え、脂肪代謝の促進が期待できます。


「漢方薬は種類が多くてわからない」という方も安心してください。

最近では、AIで自分にあった漢方薬を選んでくれるサービスもあります。

スマホから簡単に診断できるため、手軽に漢方薬を体験することが可能です。

漢方薬は、一時的な治療ではなく、体質を改善し、症状の根本的な治療が期待できます。

食欲対策のひとつとして漢方薬をとり入れてみるのはいかがでしょうか。

まずはライフスタイルの見直しを

普段の食生活のバランスを整える、ストレスをためないなどのライフスタイルの改善が一番大切ですが、どうしても間食や糖分の摂取がやめられない方は、漢方薬を普段の生活にとり入れてみるといいでしょう。

漢方薬は、体質により選ぶものが変わり、効果も異なります。

お医者さんに相談してから、漢方をとり入れてみてください。

<この記事の監修者>

秋吉佑美(あきよしゆみ)
薬剤師

薬剤師として働いている中で、「私達の身体と心は食べたもので出来ている」と感じ、2014年より、薬剤師として働きながら、「薬に頼らない薬剤師」として活動。
テレビ、ラジオ出演、レシピ本掲載の経歴あり。
また大手スーパーなどで、レシピ開発にも携わる。
企業の美容系コンテンツの記事監修も行う。
健康な生活を送るためのアドバイスをする、個別カウンセリングも好評。
Instagramでの情報発信を精力的に行っている。
Instagram:https://www.instagram.com/yumipo.a/
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