生理前の悩み解消!下腹部のチクチク痛み対処法3選

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「生理がはじまる前になると、毎回チクチクする下腹部痛が起きる」

「鎮痛剤が効くまでの間の痛みがつらい……」

下腹部痛は、生理前に起きる不調のなかでも悩んでいる方がもっとも多い症状です。

本記事では、生理前に起こる下腹部痛のメカニズムやすぐにできる対処法について婦人科医の横倉恒雄先生とあんしん漢方薬剤師の木村英子さんに解説していただきます!

ぜひ、今回の記事を参考につらい下腹部痛を乗り越えていきましょう!

生理前の下腹部痛はなぜ起きる?

エクスクラメーションマーク
出典:Photo-ac


生理がはじまる3~10日前になるとなぜ下腹部に痛みが起きるのでしょうか。

生理直前になると子宮内膜でプロスタグランジンという物質がつくられます。

プロスタグランジンは生理のときに子宮を収縮させ、子宮内の経血を押し出す役割を持ちます。

その一方で、痛みを起こす物質でもあり、このプロスタグランジンが過剰に分泌されることがあるため、強い痛みが発生するのです。

下腹部痛以外にもよくみられる症状

頭痛に悩む女性
出典:Pixabay


生理前に起こる不調は、PMS(月経前症候群)とも呼ばれ、下腹部痛以外にもいくつもあるといわれています。

ここでは、多くの女性を悩ませる代表的な症状を2つ解説していきます。

頭痛

生理前になると女性ホルモンであるエストロゲンの分泌量が減少します。

それに伴って、セロトニンという神経伝達物質も減少し、血管の収縮と拡張が繰り返されることで頭痛が起こるのです。

月経前に起こる頭痛は「月経関連片頭痛」と呼ばれ、冷やすことで痛みが和らぐ場合があります。

腰痛

子宮が収縮することによって周囲の筋肉や神経が影響を受け、腰に痛みが出る場合があります。

骨盤周りの筋肉や靭帯が緊張することで、血流が滞り、筋肉の緊張が高まることも一因といわれています。

チクチク下腹部痛に今すぐできる対処法3選

温まっている女性
出典:Unsplash


生理前のつらい下腹部痛を和らげたいとき、すぐにできる対処法を3つ紹介します。

痛みを和らげる姿勢をとる

痛みがあると、どうしても痛みのある部位をかばうような体勢をとってしまうのではないでしょうか。

しかし、痛みをかばうために同じ体勢を続けると血行が滞ってしまうためおすすめできません。

長時間座っているときは、浅く腰を掛けて骨盤をしっかりとたてる体勢がおすすめです。

また、就寝時には横向きになり、ひざを曲げる姿勢がおすすめです。

下腹部になるべく負担のかからない体勢を心がけることで、血行不良を予防しましょう。

からだを温める

血行不良は生理痛の大きな要因になります。

おなかや腰をしっかりと温めるようにしましょう。

カイロを使用したり、ブランケットを使用したりすることで手軽に温めることができます。

また、温めるときはからだを締め付けないように工夫することが重要です。

ツボ押しをする

生理による下腹部痛にはツボ押しもおすすめです。

ここでは2つのツボを紹介します。

<帰来(きらい)>

「帰来」はおへそから指6本分ほど下、そこから指3本分左右外側に位置します。

両手の指先で左右の「帰来」に手をあて、呼吸を意識し、じんわり押しながら5秒かけて鼻から息を吸い、力をぬきながら10秒かけて口から息を吐き出しましょう。

<関元(かんげん)>

「関元」は、おへそから指4本分下の位置にあります。

両手の指先を当て、押しながら5秒かけて鼻から息を吸い、力をぬきながら10秒かけて口から息を吐き出しましょう。

余裕のあるときは横になって行うとより効果的です。

また押すだけではなく、温めてあげることも効果的なツボです。

エネルギーが集まるのをイメージしましょう。
ぜひ試してみてください!

女性特有の悩みには漢方薬もおすすめ

生薬
出典:Photo-ac


生理前の不調には漢方薬での対策もおすすめです。

漢方薬は自然由来の成分がからだにやさしく働き、一般的に副作用が少ないといわれています。

また、心とからだのバランスを整えることで、生理時のトラブルを根本から改善することを目的としています。

生理痛の改善には、下記のような働きのある生薬を含む漢方薬を選びましょう。
  • 冷えによるホルモンバランスの乱れを改善する
  • 自律神経を整えて、ストレスによる腹部の張りや痛みを改善する
  • 血流をよくして子宮や卵巣の機能を回復する

<おすすめの漢方薬>

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)

肩こりがあり、のぼせるのに足が冷える方におすすめです。
滞った血液の流れをよくすることで、生理の痛みを和らげます。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

疲れやすく、精神不安がある方におすすめです。
血流をよくして、痛みを取り除くとともに、精神を安定させることでイライラにも働きかけます。

当帰芍薬散 (とうきしゃくやくさん)

冷えがあり疲れやすく貧血気味の方におすすめです。
栄養や潤いを補い、血行を促進して生理痛を和らげるとともに、水分代謝を整えることで冷えを取り去ります。


自分に合った漢方薬を知りたいという方は、漢方のプロに相談してみましょう。

『あんしん漢方』は、漢方に詳しい医師や薬剤師にオンラインで個別相談ができる便利なサービスです。

その人に合った漢方薬を選び、お手頃価格で自宅まで郵送してくれます。

生理前の下腹部痛を諦めないで!

生理前の下腹部痛には個人差があります。 それぞれに合った方法を用いてつらい生理前の悩みを乗り越えましょう!

<この記事の監修者>

横倉恒雄(よこくらつねお)医師
婦人科・内科・心療内科医

医学博士/医師。
横倉クリニック・健康外来サロン(港区芝)院長。
東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を創設。
故・日野原重明先生に師事。
ストレスなどから不調を訴える患者さんにも常に寄り添った診療を心がけている。
新刊本『今朝の院長の独り言』(青春出版社)はポジティブなメッセージに溢れていると話題に。
快食脳ダイエット講座も好評。


木村 英子(きむらえいこ)
あんしん漢方薬剤師

北里大学薬学部・東京大学大学院医学系研究科卒。臨床検査技師。
厚生労働省検疫所・病院にて公衆衛生・感染症現場を経て、インドアーユルヴェーダの権威ミーナクシ・アフジャ博士に師事。
対症療法ではなく体質を根本改善することの重要さを痛感し、西洋医学をベースに東洋医学からのアプローチを取り入れ、アロマやハーブを活用した情報発信を行う。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でもサポートを行っている。
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