年末年始は家族や友人と集まり、ごちそうを食べる機会が増える人もいるでしょう。せっかく1年に一度の機会なので思い切り楽しみたいですよね。食べすぎて体調を崩したり体重が増えたりするのは避けたいところですが、気を付けるべきポイントを押さえれば、我慢しすぎずに年末年始を楽しめるはず。今回は、年末年始によくある「NG食生活」や気を付けたいポイントを解説します。
お餅の食べすぎ
お正月といえば、必ずお餅を食べるという人もいるでしょう。1日に何個もお餅を食べると摂取カロリーが一気に増えてしまうので、お餅の食べすぎには気をつけたいところです。さらに、揚げ餅やお汁粉など、糖質や脂質が多いメニューではさらに高エネルギーになりがち。これらを食べる習慣があるなら、お餅の数を1~2個にしておきましょう。
また、お餅を食べるときは磯辺焼きや、大根おろしで食べるみぞれ餅、野菜やきのこなどが一緒に摂れるお雑煮がおすすめです。
おせちに偏った食事
お正月の定番である「おせち」にはさまざまな種類の料理がありますが、基本的に日持ちさせるために塩分や糖質が多めになる傾向が。そのため、いつのまにか糖質過剰になったり、塩分の摂りすぎでのどが渇いてアルコールが進んだりと、食べすぎにつながる可能性があります。
特に栗きんとんや黒豆、伊達巻などの甘味が特徴的なおせち料理は糖質が多い傾向にあるため、量を決めて食べるようにしましょう。一方、酢の物や野菜の煮物などは比較的低カロリーなので、ダイエット中でもおすすめです。また、おせちを余らせたらもったいないと、つい食べすぎる傾向があるなら、あらかじめ食べきれる量を意識しましょう。
お酒を長時間かけて飲む
年末年始には家族や友人と集まって食事を楽しむという人もいるでしょう。時間を気にせずに過ごしていると、ついお酒の量も増えがちではないでしょうか。
アルコールには食欲を増進させる効果もあるため(※1)、お酒を常に飲んでいると暴飲暴食につながることも。お酒を飲む際にはなるべく同量の水を飲んだり、ノンアルコール飲料も組み合わせたりして飲みすぎないように気を付けましょう。
間食の量が多くなる
年末年始に家で過ごしていると、ついだらだらとお菓子を食べてしまうことはありませんか。お菓子の食べすぎを防ぐには、「大容量タイプは買わない」「目の前に置いておかない」「お菓子が食べたくなったら温かい飲み物を飲む」などの工夫が大切です。
どうしても食べすぎてしまったらその分運動する、翌日以降のお菓子量を調整するなど早めにリセットすることを心がけましょう。
不規則な食事時間
年末年始はごちそうが食卓に並び、常に何か食べているという状態になりがちかもしれません。しかし、毎食食べすぎる日が続けばその分リセットも大変になります。
そのため年末年始であっても、なるべく食べる時間が不規則になりすぎないようにしましょう。できれば夕食は軽めにした方が太りにくいといわれていますが、人が集まる機会があるとなかなか調整は難しいかもしれません。たとえば夕食にごちそうを食べる予定があれば、朝や昼に食べる量を少なめにする、食物繊維の多い食品を摂るなどの工夫もおすすめです。
年末年始の食事は、ほどよく楽しみましょう
年末年始に食べすぎて後悔する事態を避けるためにも、今回お伝えしたような食事のポイントを意識してみてください。もし食べすぎてしまっても、食事量を調整したり運動量を増やしたりして、早めにリセットすると体調を整えやすいですよ。年末年始の食事は適度に楽しみながら、心も体もすっきりした状態で過ごしましょう!
【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット アルコールの消化管への影響
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筆者情報
寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。
文/管理栄養士・寺内麻美