将来、子どもが欲しい人必見!今からできる「プレ・コンセプションケア」って?

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いつ子どもができるかはわからないけど、子どもが大好きでいつか産みたいと思っている方に推奨するのが「プレ・コンセプションケア」です。

アメリカの疾病管理予防センターや世界保健機構のWHOが提唱している、妊娠のための健康なからだ作りを促すものです。

以降では、必要性や具体的な方法をあんしん漢方薬剤師の山形ゆかりさんに解説いただきます。

「プレ・コンセプションケア」とは

男女
出典:Pixabay

プレ・コンセプションケアは、女性や交際相手の男性が、子どもを授かるために一緒に準備する健康なからだ作りをいいます。

妊娠は女性のからだだけでなく、パートナーの健康状態も重要です。

ストレスや疲労が蓄積すると男性の精子の数が減ったり、質が低下し妊娠しにくい精子が作られたりするからです。

よって、女性だけでなく、パートナーも一緒に健康なからだを目指す必要があります。

卵子は年々減少する!?

子どもの手
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女性は生まれたときから卵子を持っています。

ピーク時の胎生期には700万個もあるといわれていますが、年齢を重ねるにつれ年々減少します。

胎児期を迎えたあとは卵子が新しく生成されることがないためです。

加えて、年齢を重ねるとともに卵子の老化もスタートするため、妊娠や健康な子どもを産むためにもプレ・コンセプションケアは重要であるといわれています。

今からすべき「プレ・コンセプションケア」

キャベツ
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将来、無事に妊娠し健康な子どもを産むために今からすべき「プレ・コンセプションケア」の具体的な方法をご紹介します。

葉酸を摂る

葉酸は緑黄色野菜にも含まれるビタミンです。

葉酸の摂取は、生まれてくる胎児の神経管閉鎖障害の予防に役立ちます。

予防に効果的な摂取量は、食事からの摂取とサプリメントで1日約400μgとされています。

ちなみに、400μgは生キャベツなら半玉(500g)の量に相当します。

過剰摂取のラインは1000μgとなっているため、この摂取量を越えないようにしましょう。

適正体重を知る

痩せすぎや肥満は不妊や妊娠、出産に悪影響を与えるため、適正体重を知ることが大切です。

近年の日本の20歳代女性は、5人に1人が痩せすぎといわれています。

病気になりにくい健康体重の標準はBMIで知ることができます。

BMIの数値が18.5〜24.9であれば普通標準で、病気になりにくい健康体重です。

それ以上になると肥満、それ以下になると痩せ気味・痩せすぎとなるため、一度計算してみてください。

BMIの計算は、体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)で求めます。

かかりつけ医で定期検診を受けよう

かかりつけ医がいない場合は、婦人科のかかりつけ医をもちましょう。

女性は20歳を超えると子宮頸がんに罹る人が増加します。

妊娠や出産、命のリスクが高まるため定期的に検査を行い、早期発見できるように備えておくべきです。

また、ワクチンによる予防策もあるため検討することも大切です。

妊活対策には漢方薬もおすすめ

漢方薬
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漢方薬のなかには、不妊治療や妊活対策に用いられるものがあります。

漢方薬を使用する目的は、妊娠しにくい体質の改善と、排卵を整えることです。

医療機関では、漢方薬だけでなくホルモン剤が一緒に処方されることもあります。

漢方薬では、冷えや血流を改善し、ホルモンバランスや排卵の乱れを整え、妊娠しやすい体質づくりを目指します。

<女性の不調におすすめの漢方薬>

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

当帰芍薬散は、妊活や不妊治療によく使用される漢方薬です。
冷えやむくみがあり、貧血傾向にある方におすすめです。
月経不順や月経異常、月経痛、足腰の冷えを改善する効果もあります。

柴苓湯(さいれいとう)

柴苓湯は、排卵誘発剤の補助として使われたり、習慣性流産や不育症の治療に用いられたりする漢方薬です。
食欲不振や吐き気があり、喉が渇いて尿量が少ない方におすすめです。
下痢や胃腸炎、むくみを改善する効果もあります。

加味逍遙散(かみしょうようさん)

加味逍遙散は、ストレスなどによって乱れた自律神経のバランスを整え神経を安定させる漢方薬です。
ホルモンバランスの乱れにより、月経前になるとイライラしやすい方におすすめです。
からだにこもった熱を冷ますことで、ほてりやのぼせにも効果があります。

<漢方を使用する際の注意点>

自分の体質や症状に合った漢方薬を飲まないと、効果が出ないだけでなく、思わぬ副作用に悩まされる恐れがあります。

そのため、漢方薬を服用する際には、医師や薬剤師などの専門家に相談することをおすすめします。

プレ・コンセプションケアをパートナーと一緒に取り入れよう

将来子どもを産みたいと考えている方は、まずはご自身たちのからだの健康を考える必要があります。

葉酸を摂る、適正体重を知る、かかりつけ医で定期検診を受けるようにし、健やかなからだを目指しましょう。

<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。
病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストラン等15社以上のメニュー開発にも携わる。
「健康は食から」をモットーに健康・美容情報を発信するMedical Health -メディヘルス-Youtubeチャンネルで簡単薬膳レシピ動画を公開するなど精力的に活動している。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホ一つで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
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