実は避けたほうがいいんです… 管理栄養士が教える「きのこのNG食べ方」 – 文/管理栄養士・寺内麻美 | anan Beauty+

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秋の味覚である「きのこ」。旬は秋ですが一年中安定した価格で手に入りやすく、健康や美容にうれしい栄養素も豊富に含まれています。しかし、食べ方を誤ると健康に悪影響をおよぼすケースも…。管理栄養士の筆者が、きのこのNGな食べ方や調理方法、きのこに含まれる栄養価やその効果について解説します。

きのこに含まれる栄養素

きのこといえば、低カロリーでダイエット中には特におすすめしたい食材です。どのような栄養素が含まれているのかはご存知でしょうか。きのこに含まれているおもな栄養素や、期待される健康効果について解説します。

食物繊維

きのこには、腸内環境を整えてくれる食物繊維が豊富に含まれています。食物繊維は便秘の予防や解消に役立つだけでなく、血糖値の急激な上昇を抑えたり、血中コレステロールを低下させたりと、生活習慣病予防にも効果が期待されています。

日本人は食物繊維が不足しやすいとされているため、きのこは日常的に食卓に取り入れるとよいでしょう(※1)。

ビタミンD

ビタミンDは体内でカルシウムの吸収をサポートし、骨や歯の健康を保つ働きがあります。
しいたけは天日干しするとより効率よくビタミンDが摂取できるため、干ししいたけなどもうまく活用するとよいでしょう。

ビタミンB2

ビタミンB2は、炭水化物・脂質・たんぱく質をエネルギーに変える過程で重要な役割を果たします。また、ビタミンB2は皮膚や粘膜の機能を正常に保つために必要な栄養素であるため、不足すると口内炎などを引き起こす要因となります。

きのこのNGな食べ方

きのこには健康にうれしいさまざまな栄養素が含まれています。しかし、調理方法によっては健康によくない影響をおよぼす可能性も。ここからはきのこのNGな食べ方について解説します。

生で食べる

きのこは、加熱せずに生の状態で食べるとアレルギーや食中毒を引き起こす可能性があるため、生では食べないようにしましょう。

しいたけやエリンギなども、生の状態や加熱が不十分な状態で食べると、アレルギー症状が起こることがあります(※2)。きのこは加熱すると旨味が増すため、さらにおいしくなりますよ。よく加熱してから食べるようにしましょう。

一度に大量に食べる

きのこは食物繊維を多く含んでいるため、適量であれば腸内環境の改善に役立つ効果が期待されますが、消化しにくい食材です。そのため、一度にたくさん食べると消化不良を起こしたり、便秘や腹痛の要因となったりする可能性もあります。

きのこの適量については明示されてはいませんが、1日100g程度を目安にするとよいでしょう。野菜・海藻・きのこなどを使った副菜はさまざまな食材を使うことで栄養バランスが整いやすくなります(※3)。

洗ってから調理する

ほとんどのきのこは、水洗いせずに使うことが推奨されます。きのこに含まれているビタミンB群やカリウムなどの水溶性の栄養素は、水で洗ってしまうと減少してしまうためです。また、水洗いすると風味も落ちやすくなります。

汚れが気になるときは、濡らしたキッチンペーパーなどで軽く拭き取るようにしましょう。ただし、なめこはぬめりが強いため水洗いすることをおすすめします。流水でさっと洗う程度で、洗いすぎないように気を付けましょう。

きのこは正しい調理方法でおいしく食べよう

今回はきのこを調理するときに注意したい点や、栄養素を効率よく摂るために必要なポイントをお伝えしました。きのこは適量を取り入れることで健康や美容、ダイエットに役立つ食材です。旬を迎えるきのこをぜひいおいしく召し上がってくださいね。

※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 食物繊維の必要性と健康
※2 食品安全委員会.【読み物版】 [生活の中の食品安全 −毒キノコに気を付けよう− その1] 平成28年9月16日配信
※3 農林水産省.「何を」「どれだけ」材料と料理区分
©sasazawa/Adobe Stock ©Wakko/Adobe Stockp>

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

文/管理栄養士・寺内麻美

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