「肌トラブルや肌悩みのない肌になりたい」と思い、美容に注力している人は多いでしょう。しかし、 良かれと思って我流のまま続けていることが、実は肌に良くなかった…という場合もあるんです。 今回はエステティシャンの筆者が、スキンケアにおいて「朝にやってはいけないこと」についてお教えします。
無意識にやってない? 朝のNG洗顔
泡を潰す、強く洗う
寝ているあいだも皮脂は分泌され、空気中のほこりが肌に付着しています。そのため、起床後は洗顔料を使って顔を洗ってください。ですが、肌がヒリヒリするほど敏感になっていたり、赤みがあるくらい荒れていたりする場合は、ぬるま湯や水で洗い流すだけでもよいでしょう。
洗顔をするときは洗い方がポイント。洗顔料の泡には汚れを吸着するはたらきがあります。しっかりと洗いたいなら、泡の量が少なかったり、手のひらで肌をこすって泡を潰したりするのはNG。泡立てた泡を肌にのせたあと、肌と手のひらはほとんど触れず、泡を転がすように優しく洗いましょう。
熱いお湯で流す
洗顔後に洗い流す際、高い温度設定のまま洗い流していませんか? お湯で洗うと、肌を乾燥から守るために備わっている皮脂まで洗い流してしまい、かえって乾燥を招きやすくなります。洗顔時は少し水を足してぬるま湯に調節する、もしくは水で洗うようにしましょう。
タオルでこするように拭く
洗顔後、顔の水気を拭くときにタオルを活用する人も多いと思います。このとき、タオルで上下にこするように拭いていませんか? タオルの繊維で摩擦が起きると肌にとって刺激となり、乾燥や赤みを招きやすくなります。
タオルの繊維には水を吸い取る機能があるので、肌にそっと置くようにしましょう。また、長年使っている古いタオルは何度も洗濯を繰り返すことで繊維がかたくなりがちです。肌への負担や吸水力のためにも新しいタオルに新調しましょう。
肌にダメージが… 朝のNGスキンケア
朝にうぶ毛剃り、スクラブ、ピーリングをする
洗顔時やメイク時に鏡を見て、うぶ毛が気になってうぶ毛剃りをしたり、ザラつきやゴワつきが気になってスクラブやピーリングパックをしたりしていませんか?
うぶ毛剃りをすることで、くすみケアやメイクのノリが良くなることに繋がるでしょう。スクラブやピーリングは、古い角質を整えてつるんとした肌に整えやすくなります。しかし、どれも朝におこなうのは注意が必要です。
というのも、うぶ毛剃りによって細かな傷ができ、紫外線ダメージを受けやすくなる可能性があるため。また、古い角質がなくなることで日中の乾燥ダメージを招きやすくなることも考えられます。うぶ毛剃り、スクラブ、ピーリングパックは朝ではなく夜におこなうのが無難。ケア後は化粧水やシートマスクでしっかりうるおいを補い、クリームで保湿をするなどしっかりアフターケアをおこないましょう。
朝のスキンケアに夜用のアイテムを使っている
レチノールやハイドロキノンが配合されたスキンケアアイテムを愛用している人も多いでしょう。メーカーや商品によって成分の濃度や配合の仕方はさまざまなので、すべての商品がダメとは限りませんが、夜に使用することを推奨しているアイテムも多いです。
朝用のスキンケアは、より保湿成分が充実しているものを使ったほうが良いでしょう。アイテムの公式サイトやパッケージに記載されている使用法を確認してみてくださいね。
ミスト・スプレータイプの日焼け止めだけで外出する
紫外線が強くなりがちな春夏は、日焼けによる肌トラブルや将来の肌悩みを招かないためにも日焼け止めを使っている人が多いでしょう。しかし、「短時間の外出だから」「オフィスなど室内で過ごすから」「面倒だから」「ベタつくのが嫌だから」などの理由から、ミストやスプレータイプの日焼け止めだけで済ませている人もいるかもしれません。
日焼け止めは量を塗ることで紫外線をガードし、こまめに塗り直すことで持続力を高めるとされています。その点、スプレータイプは粒子が細かくて意外と少量しかついていなかったり、広範囲に広がるためムラになっていたりすることも。ミストやスプレータイプを単体で使うのではなく、液体やクリーム、ジェルなどの日焼け止めを塗った上から重ねる、外出先でのお直し用として活用するなどがおすすめです。
いかがだったでしょうか。 昔からの習慣でやっていたこと、なんとなくしていたことが、実は間違っていたり効果を半減させたりと、肌にとって良くない場合もあります。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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筆者情報
寒川あゆみ
大阪 エステサロン private salon Laule’a代表、美容ライター、講師。自身のコンプレックスから美容、エステティックの道へ。サロン業、講師、美容ライターとして美容情報や美容法を発信中。Instagram @laulea.beauty
文/寒川あゆみ