6月に入り、雨の日も増えてきましたね。汗や皮脂がつきやすい衣類は日光に当ててカラッと乾かしたいですが、雨が多い時期はどうしても室内に干すことが多くなりがちです。乾きが遅い、生乾き臭が気になるなど、部屋干しのお悩みはありませんか? 実はそれ、間違った洗濯方法かもしれません…。今回は、クリンネスト1級の資格を持つ筆者が「部屋干しでついやりがちなNGポイント8つ」を解説いたします。
1:洗濯槽の中に洗濯物を溜める
暑い時期は、汗や皮脂が洋服に染み付きやすいですよね。しかし、汗で湿ったままの衣類を、洗濯槽に直接入れて保管するのはやめましょう。汚れた衣類を洗濯槽に入れて長時間放置すると、洗濯槽の中で雑菌が繁殖する可能性が高くなります。脱いだ衣類は、通気性のよいカゴや折りたたみ式のカゴに入れて保管するのがおすすめです。
2:洗濯物を洗濯機に詰め込みすぎ
梅雨時期は洗濯回数を減らしたくて、つい溜めてしまいがちではありませんか? 1回の洗濯物の量が多すぎると十分な洗浄効果が期待できず、衣類に汚れが残ったままになってしまうかもしれません。6~7割の量に抑えて、たっぷりの水でしっかり洗ったほうが、洗濯物の生乾き臭対策になるでしょう。
3:ニオイ対策のために洗剤を増やす
汚れ落ちやニオイ対策のために、洗剤を多めに入れると洗浄力がアップすると考えるのは、実は間違いです。洗剤がすすぎきれずに残ってしまうと、かえって嫌なニオイの原因を増やしてしまう場合も。洗濯機の容量に合わせて、洗剤も適量を入れるようにしてくださいね。
4:すすぎにお風呂の残り湯を使う
水道代の節約のためにお風呂の残り湯を洗濯に活用するのは、部屋干しには適していないでしょう。乾燥に時間がかかりやすい部屋干しでは、残り湯に含まれる雑菌が衣類に付着すると、雑菌のさらなる繁殖に繋がることも。部屋干しが続く梅雨時期には、残り湯の活用は避けたほうがよいでしょう。
5:洗濯機のフタを閉めっぱなしにする
洗濯後には洗濯機のフタをあけて、しっかり内側を乾燥させておきましょう。洗濯槽内の湿気を飛ばし、カビが発生しにくい状態にキープすることが大切です。
6:洗濯機のメンテナンスを忘れている
洗濯機は水で洗っているので一見キレイに見えますが、洗濯槽内はとても湿度が高くカビやぬめりが発生しやすい場所です。月に一度は洗濯槽クリーナーで掃除することで、洗剤カスを取り除いたり黒カビの発生を予防できます。メーカーによっては酸素系漂白剤不可の洗濯機もあるので、取扱説明書のメンテナンス方法をチェックしてみてくださいね。
また、糸くずフィルターの汚れも放置していませんか? ゴミがうまく取れないと、洗濯中に糸くず汚れが逆流して衣類についてしまうこともあります。また、糸くずなどの汚れが排水口に溜まると、排水不良などのトラブルに繋がってしまうことも。
汗シミや皮脂汚れなどの汚れをしっかり落として、いつでも気持ちよくさわやかに衣類を着るためには、洗濯機の各種メンテナンスも定期的に確認してみてくださいね。
7:カーテンレールに洗濯物を干す
部屋干しするスペースがないからと、カーテンレールに洗濯物を干す場合もあると思いますが、これもおすすめしません。
カーテンについたホコリや汚れが洗濯物に移ってしまったり、カーテンが湿ってしまうとカーテン自体に生乾きの臭いがついてしまうことも。さらに、窓際が高湿度になり、サッシ周りにもカビが発生してしまうこともあります。
折りたたみの物干しスタンドを用意したり、お風呂場を活用してみてください。
8:じっくり時間をかけて部屋干しする
「広いスペースに時間をかけて置いておけば、なんとなく乾くだろう」と思って、朝から夜まで、長時間部屋干しを放置していませんか? 生乾きの臭いの原因とされるモラクセラ菌は濡れた状態だとどんどん繁殖してしまうため、できるだけ早く乾かすことが大切だと言えます。
洗濯物の間隔が狭いまま干しっぱなしにならないよう、洗濯物同士は10~15cmくらいの間隔をあける、厚手のものは裏返して干す、ハンガーを複数活用して衣類を広げながら干すなどの方法で、風通しがよくなる干し方を工夫してみましょう。
おすすめの部屋干しスペースは、お風呂場
なかなか乾きにくい洗濯物を効率よく乾かすためには、狭い場所に干して、風を当てながら効率的に湿度を下げることがポイントです。
そこで、室内干しで一番おすすめの場所はお風呂場です。浴室乾燥機があればさらに乾かしやすいですね。もし乾燥機能がない場合でも、換気扇を回しっぱなしにしたり、扇風機や除湿器を併用することで、部屋干しよりもぐっと短時間で乾かせます。
お風呂場で干す場合の注意点は、換気扇の掃除を忘れずにしておくこと! 換気扇のフィルターがホコリまみれだったり、カビが繁殖していたりすると、お風呂全体や干している衣類にカビを広げてしまうことになりかねません。梅雨に入る前に、お風呂の換気扇掃除もしっかりしておくと安心です。
まとめ
長雨が続く6月は洗濯物が溜まってしまいやすく憂鬱に感じることも多いですよね。リビングや寝室などの広い場所に干すのではなく、お風呂場を活用して、狭い場所で効率よく換気扇を回しながら干すことをぜひ試していただきたいと思います。また、洗濯物の量や洗剤を増やしすぎない、洗濯槽のメンテナンスを行うのも大切なポイント。今回ご紹介した部屋干しのNGポイントを参考に、じめっとした時期もさわやかな衣類を着られるよう工夫してみてください。
筆者情報
のぞみ
シンプル志向の整理収納アドバイザー・ライター。クリンネスト1級。「暮らしもこころも かろやかに」をテーマに、ものとじぶんとゆっくり向き合える、続けやすい暮らしのちいさな仕組みを提案しています。Instagram@non.karoyakani
文/のぞみ