ダイエット中でもチョコが食べたい…!【管理栄養士監修】我慢しない「健康的なチョコの食べ方」 – 文/管理栄養士・寺内麻美 | anan Beauty+

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2月といえば、バレンタインデーに向けてさまざまなチョコレートがお店に並ぶ季節です。普段からチョコレートが好きで、毎日のように食べてしまうという人もいるでしょう。しかし、甘いチョコレートを食べすぎると体重増加につながる可能性があります。今回は管理栄養士の筆者が、健康やダイエットの観点からチョコレートの選び方のポイントをお伝えします。

チョコレートは健康やダイエットにいい?

近年では「チョコレートが健康にいい」「ダイエット中でもチョコレートはOK」など、チョコレートが体に良いという情報を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。チョコレートの原料であるカカオに含まれるポリフェノールには抗酸化作用があり(※1)、また食物繊維なども含まれているため、健康効果も期待されます。

ただし、チョコレートは糖質や脂質が多く含まれているため、食べすぎは体重増加や血糖値上昇の恐れがあります。健康的に楽しむためにはチョコレートの適量や選び方を知り、うまく取り入れることが大切でしょう。

ダイエット中におすすめのチョコレート

それでは、具体的にどのようなチョコレートを選べばいいのでしょうか。ここではおもにダイエット中の方におすすめしたいチョコレートの特徴をお伝えします。

高カカオチョコレート

最近では「カカオ〇%」とパッケージに記載されている商品をよく見かけるようになりました。高カカオチョコレートとは、一般的にはカカオ含有割合が70%以上のチョコレートのことを指すことが多いようです。

高カカオチョコレートを選ぶメリットは、カカオ由来のポリフェノールや食物繊維を多く含むこと、糖質が抑えられることなどが挙げられます。チョコレートの原材料はカカオですが、カカオ自体は甘くないため、チョコレートの製造過程で砂糖やミルクが添加されています。その点、カカオの含有率が高いチョコレートは砂糖やミルクなどの配合量が低く、甘さがかなり控えめであることが特徴です。

ただし、脂質が多く含まれているため低エネルギーというわけではありません。チョコレートを食べる量は、1日の間食量として推奨されている200kcal程度に抑えるようにしましょう(※2)。

低糖質チョコレート

低糖質チョコレートとは、一般的なチョコレートよりも糖質が少なくなるように原材料や製造方法を工夫して作られているものです。先ほどお伝えした高カカオチョコレートのほかに、砂糖や水あめなどの含有量を控えたり、糖質の吸収を抑える成分を含んだりした商品などがあります。

糖質を摂りすぎると血糖値の上昇や肥満の要因にもつながるため、低糖質チョコレートを選ぶことはダイエットだけでなく健康や美容のためにもおすすめです。とはいえ、低糖質チョコレートであっても食べすぎはよくありませんので、適量を守るようにしてください。最近ではコンビニなどでも少量タイプが手に入りやすいので、うまく活用しましょう。

板チョコや個包装タイプのチョコレート

生クリームが入った生チョコや、ビスケットがついているタイプなど、いわゆる「チョコ菓子」は糖質や脂質がプラスされているため高エネルギーとなり、ダイエットには不向きです。また、アーモンドやマカダミアナッツなどは脂質が高いため、これらが含まれている場合も食べすぎに注意が必要。シンプルな板チョコや、個包装タイプのチョコレートを選ぶのがおすすめです。

チョコレートを食べるタイミング

チョコレートに含まれるポリフェノールは比較的早く吸収されますが、抗酸化作用は長い時間持続することができないといわれています(※3)。そのため、ポリフェノールの健康効果を期待する場合は一度にたくさん食べずに、少量ずつ分けて食べてみてください。また、ダイエット中であれば、夕食後さらにチョコレートを摂ることは体重増加につながりやすいためなるべく控えましょう。

チョコレートに代わるおすすめ代替品

ピュアココア

ココアの原料はチョコレートと同じカカオなので、チョコレートに近い風味が楽しめます。市販のお湯を加えるだけで飲める甘いココアは砂糖が添加されているため、砂糖が入っていないピュアココアを選びましょう。

ココアドリンクのほか、ヨーグルトに混ぜてチョコクリーム風にしたり、手作りお菓子に使ったりとアレンジもしやすいです。ピュアココアは甘味がないので、はちみつやオリゴ糖などで甘さを調整しましょう。

カカオニブ

カカオニブとは、カカオ豆を小さく砕き、皮や胚芽を取り除いたものです。見た目はチョコレートに近いですが甘味はなく、チョコレートの風味が感じられてカリッとした食感が特徴です。カカオニブはそのままでも食べられますが、お菓子作りに使うのもおすすめ。クッキーやマフィンなどにチョコチップ代わりで使うと、カカオニブのほろ苦さや食感が加わった味わいが楽しめます。

チョコレートは適量を守って楽しみましょう

甘いチョコレートには糖質や脂質が含まれますが、ポリフェノールや食物繊維など健康にうれしい成分も含まれています。選び方や食べるタイミングに気を付けて、適切な量を守れば、ダイエットや健康へも配慮してチョコレートを楽しむことができるはず。今回お伝えした選び方のポイントを参考に、食べる楽しみと健康を両立させましょう。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット 抗酸化物質
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット 間食のエネルギー(カロリー)
※3 農林水産省.チョコレートを購入したら品名に「準チョコレート」と表示されていました。チョコレートと違う商品なのですか?
©moto / PIXTA(ピクスタ) ©annyan / PIXTA(ピクスタ) ©kuro / PIXTA(ピクスタ)

筆者情報

寺内麻美
管理栄養士を取得後、病院での給食や栄養管理、クリニックで生活習慣病予防のための食事指導に携わる。現在はダイエットサポートやレシピ制作、根拠のあるデータをもとに食や健康コラムの執筆などを行なっている。

文/管理栄養士・寺内麻美

https://plus.ananweb.jp/wellness/innercare/95055/

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