正しい姿勢は美容の面でも、心身の健康の面でも大切なこと。姿勢の維持に大切なことの一つに、股関節の柔軟性があります。快活な心身を維持するために、股関節の可動域を整えましょう。ヨガインストラクターの筆者が、股関節をほぐすメリットと簡単エクササイズをご紹介します。
体にいいことばかり! 股関節が柔らかいとどうなる…?
美容面でも健康面でも大切なのは、体に負担のない楽な姿勢。リラックスした姿勢は美しく、体の真ん中に軸が通っており、力の抜けた余裕がある状態です。そんな姿勢で日々を過ごしていれば、肩こり、腰痛、むくみ、冷え、代謝の低下などに悩まされることも少なくなるでしょう。
そんな姿勢を整えるために、大切な要素の一つに股関節の柔軟性があります。とはいえ、開脚が出来る、前屈がぺったりつくなど、ハードルを上げる必要はありません。日常の動作が楽に出来る可動域があれば充分です。
股関節が柔軟になると、関連して動く骨盤や、脚などの歪みが整います。また、全身は骨格、筋肉、筋膜などが連動して動くため、猫背や姿勢の悪さからくるトラブルの改善にも役立つでしょう。
股関節の動きを整えるエクササイズ
1.床に座った姿勢で行います。両膝を立てて座った姿勢から、両脚を右方向へ倒します。
2.両脚の幅を開き、左足先は左お尻の横へ、右足先は体の中心へ移動させましょう。
3.両腕を前方へ伸ばし、両肘を優しく掴みましょう。腰を起こし、上半身を引き上げます。
4.息を吐きながら胴体を起こし、膝立ちになります。無理が無ければ、腰がまっすぐになるところまで起こしましょう。股関節周りが辛い場合はできる範囲まででOKです。
5.息を吸いながらお尻を床におろします。
6.股関節(特にお尻と太ももの境目)を動かす意識を持ちながら、10~15セット行います。反対側も同様に行いましょう。
股関節が辛いときは脚の幅を調節して
上記のエクササイズでお尻が完全に上がらない、膝立ちができない場合は、両膝の幅を広げましょう。それでも難しく感じるときは、正座になり、両膝の幅を大きく開き、足先を引き寄せた状態で行ってみてください。膝立ちになったときに、膝と足先で三角形ができるよう意識しましょう。
まずは2週間続け、日常の立ちやすさ、歩きやすさの変化を感じながらチャレンジしてみて。次第に普段の姿勢にも変化が現れてくるはずですよ。
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筆者情報
上村由夏
「マナヨガ」代表。20代の頃、ストレス過多で喘息が再発。ヨガセラピーを学び始める。 現在はヨガで重要なエネルギーワークのエッセンスが残る古代ヨガをベースにしたセラピーと、日本古来の体の使い方ナンバのエッセンスを利用し、骨格を整える姿勢ケアをホリスティックな視点で体系化した【マナセラピー】を全国を出張しながらレッスンをしている。 2023年より「心と体と女性の生き方」講座として日本人古来の豊かな感性と心体の整え方、これからの時代のウェルビーイングを提案する【美道】講座を開講
文 / 上村由夏