なんとなく元気が出ない…【医師監修】天気が悪い日に「体調を崩しやすいNG行動」と健康対策 – 産婦人科専門医/ママ女医ちえこ | anan Beauty+

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天気が悪い日はなんとなく元気が出ない、体がだるい、頭が痛い、気持ちがふさぐ…といった体調不良を感じることはありませんか? 実はこういった体調不良には、気象条件が影響していることもあります。今回は、雨の日に体調が悪くなりやすい原因や、心身の健康のために雨の日に避けるべきこと、やるといいことをご紹介します。自分でできる対策を取り入れて、雨の日も快適に過ごしましょう。

天気が悪い日に不調になる原因とは?

気圧の変化

雨の日は気圧が低いことが多く、この気圧の変化が体調不良を引き起こす一因となります。気圧の変化は耳の奥にある前庭という部分で感知され、自律神経を刺激。その結果、自律神経が乱れることで、不調につながることがあります。頭痛や倦怠感を感じる場合が多いのですが、特に女性は片頭痛持ちの方も多いため、低気圧で体調を崩す方も多くいらっしゃいます。

湿度の上昇

雨の日は湿度が高くなりますが、湿度の変化も自律神経を刺激するとされます。漢方医学では湿度が高い状態を「湿邪」と呼び、むくみや頭痛、めまいなど様々な不調の原因になると考えられています。また、湿度が高いとカビやダニが繁殖しやすくなり、アレルギー症状が悪化することもあるでしょう。

日照不足

雨の日は日照時間が短くなります。太陽の光を浴びる機会が少なくなると、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニン(※1)の分泌量が減るとされます。

また、日光に含まれる紫外線は、体内でビタミンDを生成するために必要。ビタミンDは骨を強くする作用が有名ですが、他にも免疫力の維持やメンタルの安定にも大切です。

そのため、雨の日が続くとセロトニンやビタミンDが不足し、気分の落ち込みに繋がることがあります。また、セロトニンが不足すると「睡眠ホルモン」とも呼ばれるメラトニン(※2)も不足しやすくなり、不眠症状の原因になります。

雨の日に避けるべきこと

長時間の外出
雨の日に長時間外出することは、体調をさらに悪化させる可能性があります。外出する場合は、雨具をしっかりと使用し、冷えや湿気から体を守りましょう。

無理な運動
体調が優れないときに無理に運動をすると、逆効果になることがあります。軽いストレッチやヨガなど、体に負担をかけずにリラックスできる運動を心がけましょう。

アルコールやカフェインの過剰摂取
アルコールやカフェインは体内の水分を奪い、体調をさらに悪化させることがあります。特に雨の日は水分補給をしっかりと行い、体を潤すことが大切です。

雨の日にやるといいこと

室内環境の改善

湿度が高い日は、エアコンや除湿機を使用して室内の湿度をコントロールしましょう。また、換気をこまめに行い、新鮮な空気を取り入れることも重要です。カビやダニの繁殖を防ぐために、清潔な環境を保ちましょう。

栄養バランスの良い食事

雨の日は体調を整えるために、栄養バランスの良い食事を心がけましょう。特にビタミンDを含む食品(魚、卵、きのこなど)や、免疫力を高めるビタミンCを豊富に含む食品(果物、野菜)を積極的に摂取しましょう。

また、漢方医学における湿邪の対策としては、利水作用のあるキュウリなどのウリ科の食物や、豆類を摂取するのがおすすめです。

リラクゼーション

体調が優れない日は、無理をせずリラックスする時間を大切にしましょう。アロマテラピーやマッサージ、お風呂に入ることで、体と心の緊張をほぐすことができます。特にラベンダーやカモミールの香りはリラックス効果が高いとされています。

規則正しい生活

雨の日でも規則正しい生活リズムを維持することが重要です。十分な睡眠をとり、朝はしっかりと朝食を摂ることで、体内時計を整え、体調を安定させることができます。

おわりに

雨の日に体調不良を感じることは珍しくありませんが、自分でできる対策を取り入れることで、快適に過ごすことができます。気圧の変化や湿度の上昇、日照不足が体調に与える影響を理解し、室内環境の改善や栄養バランスの良い食事、リラクゼーションを心がけましょう。無理をせず、自分のペースで健康管理を行うことが大切です。

【参考】
※1 厚生労働省.e-ヘルスネット セロトニン
※2 厚生労働省.e-ヘルスネット メラトニン
©kapinon/Adobe ©peach100/Adobe Stock ©suwanb/Adobe Stock

筆者情報

ママ女医ちえこ(産婦人科医)
産婦人科専門医であり、プライベートでは4人の子どもを育てる母。2020年からはYouTuberとしても活躍し、性教育としての医学情報や健康情報を中心に、女性が自分の体について考えるきっかけになる専門性を生かした情報を発信。現在のチャンネル登録者数は16万人を超える。著書に『子宮にいいこと大全 産婦人科医が教える、オトナ女子のセルフケア』(KADOKAWA)、『医師がすすめる エビデンスベースの「体にいい」食習慣』(クロスメディア・パブリッシング(インプレス))がある。
YouTube:https://www.youtube.com/c/mama女医ちえこ
X:@mamajoy_chieko

産婦人科専門医/ママ女医ちえこ

https://plus.ananweb.jp/wellness/innercare/106581/

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